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語源を辿ると面白い。

遺伝の勉強のとき、親をP、子を1、孫をF2、…と書きますね。
農業をされている方はF1はよく使うようです。
PもFもラテン語が起源の言葉です。

Pは英語と同じparentです。
entは人を意味する語尾ですが、
pareは「整える」というような意味のようです。
ニュアンス的には「生み出す」「力をもたらす」のようで
画竜点睛のエピソードの「目を入れる」に近いのかもしれません。
だからparentは「子どもを生み出す人」ということですね。
pre(前もって)が付けばprepare「準備する」になります。
準備したものがpreparat「プレパラート」(ドイツ語)です。
emperor「皇帝」も元は“隊列を整える人”という意味だそうです。
compare「比較する」のpareは別物でpairと同語源です。

Fはfiliusというラテン語だそうですが
英語にも関連語彙が無いか調べてみました。
ad libとかのad(~に向かって)が変化した“af”が前にくっついて
動詞化したものがaffiliate「加入させる」だそうです。
ネットで稼ごうというあの話の“アフィリエイト”です。
元々は「養子にする」という意味から派生したんだとか。
だから「嫡出子の父親を決定する」という法律用語もあるみたい。
「“加入させる”から“認知する”」とこじつけて
覚えている人もいるかもしれませんが
やはり語源を考える方が説得力ありますね。

うちの塾も今春から予備校部門ができますが
こういう授業をやったら面白いですよね。
もし英語力があったら立候補するんですけどね(笑)  

Posted by sak 改め Saxan. at 2013年02月11日09:11

ラテン語

現代の英語には存在しないが
欧米系の言語にはしばしば単語に性が存在する。
そして英語の代名詞のように名詞も格変化する。

アメリカ大陸はコロンブスColumbus一行が発見したわけだが
語尾の“us”はラテン語の男性名詞につく語尾なのだそうだ。
国を表すのは女性名詞なのだそうで、
語尾をラテン語の女性名詞に変えるとコロンビアColombiaになる。

物質を表す単語は、
同様にラテン語の中性名詞風なものが多いのだとか。
金はラテン語で“aurum”というそうだが、“um”は中性名詞に付くそうだ。
そのほか、キセノンxenonもラテン語の中性名詞化した単語なんだとか。

日本では正式な場では漢字を使って表現してたように
たぶん欧米ではラテン語風にするのだろうね。  

Posted by sak 改め Saxan. at 2011年05月30日23:27

コール首相はキャベジンを飲むか?

ラテン語で「頭」のことをcaputと言い
フランス語のchefや英語のchiefの語源である。
caputの派生語から生まれた英単語にはcape,captain,capital等がある。
(帽子のcapは違うっぽいが赤の他人なのか私にはわからない)。

ラテン語caputは古代フランス語cabocheの語源になり
イギリスに入りcabachaとなった。
それが現代英語のcabbage(キャベツ)の語源となった。
ビタミンUはキャベツから取れるので、別名をキャベジンという。
もちろん市販薬の名前もそれに関連する。

一方で、ラテン語の「茎」はcholと言い
フランス語chou(キャベツ)の由来となった。
フランス語は元々ラテン語を起源としているが
カ行の音はシャ行に変化した。
だからchouは「シュー」と読む。
「シュークリーム」や「シュシュ」として日本語にもなっている。

さらにドイツ語のKohl(キャベツ)、オランダ語のkool(キャベツ)、
英語のkale(ケール)の語源にもなり、cauliflowerの一部として生きている。
カリフラワーもキャベツも同じアブラナ科である。

因みにドイツ語のKohlは「石頭」という意味もあるそうで
元ドイツ首相を国民がそういう目で見てたのかもと想像すると面白い。
また、オランダ語のKoolsalade(キャベツサラダ)が
英語のcole slaw(コールスロー)になった。

漢字では「甘藍(かんらん)」と書くが
これは中国から入ってきたものらしい。  

Posted by sak 改め Saxan. at 2011年05月06日21:07

occult

長野市松代を舞台にした「世紀末オカルト学院」というアニメが始まるようです。
これも長野では地上波で放送する予定は無いようですが。

さて、この occult という単語ですが、 oc + cult に分かれます。
cult の部分は、cultivate「耕す」やagriculture「農業」などの
ように掘り起こすことと関係があります。

しかし、接頭辞ocは強調の意味があるようで
occult「神秘学」は、寧ろ逆の意味に思えます。
「カルト教団」などに使われるcultも似た印象がありますね。

“秘めたもの”を“掘り起こす”ってことで理解すればいいのかな?

  

Posted by sak 改め Saxan. at 2010年07月04日11:55